こんばんは。ST工房です。
今回は、以前ご紹介したペンマニア向けラウンドファスナーペンケースについてのお知らせです。

ありがたいことに、SNSなどで「また販売してほしい」という声をいただくことが多いこのペンケース。
そこで、以前制作していたペンケースをそのまま再販するのではなく、少し仕様を見直して、改良版として作り直しました。
見た目の印象は大きく変わっていないかもしれません。
でも、実際に使うことを考えると、かなり大事な部分を改良しています。
万年筆やお気に入りのボールペン、シャープペンシルなどを大切に収納したい方には、きっと気に入っていただけるのではないかと思います。

ペンケースの厚みを2cmから3.5cmへ変更しました
今回の大きな改良点のひとつが、ペンケース本体の厚み。
以前制作していたラウンドファスナーペンケースは、厚みが2cmしかありませんでした。
もちろん、ペンだけを収納するのであれば問題ないサイズ感。
(下の画像が、以前のペンケース)

ただ、実際にペンケースとして使うことを考えると、ペン以外にも入れたいものが出てきます。
たとえば、
- 消しゴム
- シャープペンシルの替え芯
- 万年筆のカートリッジ
- 定規
- 小さなメモ帳
- クリップや小物類
こういった文房具を一緒に入れると、どうしても中がパンパンになりやすい。
特に万年筆や高級ボールペンを収納する場合、ケース内でペンが圧迫されるのはできるだけ避けたいところですよね。
大切なペンを守るためのペンケースなのに、収納したことでペンに負担がかかってしまっては意味がありません。
そこで今回は、本体の厚みを3.5cmに変更。

これにより、ペンだけでなく、替え芯や消しゴム、定規などの小物類も、以前よりゆとりを持って収納しやすくなっています。
内装にはベロアレザーを使用。ペンにやさしい仕様にしました
もうひとつの大きな改良点が、内装の素材です。
今回のペンケースでは、ペンが直接触れる内側のベース部分に、やわらかいベロアレザーを使用しました。

ベロアレザーは表面がやわらかく、ペンへの当たりがやさしい素材です。
万年筆やお気に入りのペンを収納する場合、内装が硬すぎると、ペン同士の擦れや細かな傷が気になることがあります。
その点、ベロアレザーを内装に使うことで、ペンをやさしく包み込むような使い心地を目指しました。
ただし、すべてのパーツをベロアレザーで作ったわけではありません。
ポケット部分やペンホルダー部分には、強度や形状保持を考えて、しっかりとしたサドルレザーを使用しています。
内側のベース部分はベロアレザーでやさしく。
ポケットやペンホルダー部分はサドルレザーでしっかりと。
この組み合わせにすることで、ペンを保護しながらも、ペンケースとしての耐久性や使いやすさを両立できるように意識しました。

表革にはイタリアンレザーを使用
今回の改良版ペンケースでは、以前からのこだわりもそのまま引き継いでいます。
表の革には、上質なイタリアンレザーを使用しています。
今回制作したものには、イタリア・テンペスティ社のシビラリスシオを使用しました。

シビラリスシオは、しっとりとした質感と発色の良さが魅力の革です。
使い込むことで革らしい変化も楽しめるため、長く愛用するペンケースにはとても相性の良い素材だと思います。
ペンが好きな方は、きっと収納するペンにも強いこだわりがあるはず。
お気に入りの万年筆。
大切にしているボールペン。
毎日使っているシャープペンシル。
そういった大切な道具を収納するなら、ペンケース自体にも、それに見合う素材を使いたい。
そんな思いで、革選びにもこだわっています。
ファスナーにはYKKの最高級ファスナー「エクセラ」を採用
ファスナーには、YKKの最高級ファスナーであるエクセラファスナーを採用。

ラウンドファスナー型のペンケースは、ファスナーの開閉感がとても大切。
毎日使うものだからこそ、開け閉めのしやすさや、見た目の高級感は妥協したくありません。
エクセラファスナーは、ひとつひとつのエレメントが磨かれており、通常のファスナーよりも美しい輝きがあります。
イタリアンレザーとの相性も良く、ペンケース全体の雰囲気を引き締めてくれます。
大切なペンを収納するケースだからこそ、細部の素材にもこだわりました。
あえて新しいポケットは追加しませんでした
今回の改良を考える中で、内側に新しいサブポケットを追加する案も検討しました。

シャープペンシルの替え芯や消しゴム、小さな定規などを収納できる専用ポケットがあると便利ではないか。
そのようなアドバイスを頂きましたので、いくつか形も検討しました。
ただ、よく考えてみると、ペンケースに入れたいものは人によってかなり違うはず。
替え芯を入れたい人もいれば、消しゴムを入れたい人もいます。
小さな定規を入れたい人もいれば、万年筆のカートリッジを入れたい人もいると思います。
そこで専用のポケットを追加してしまうと、逆に収納できるものが限定されてしまう可能性があるのではないか。
そのため今回は、あえて新しいポケットは追加せず、自由に使える余白を残しています。
厚みを3.5cmにしたことで、以前より内部にゆとりができました。
そのスペースを、自分の使い方に合わせて自由に使っていただければと思います。
ラウンドファスナーペンケースは仕立てが難しいです
このペンケース、見た目はシンプルに見えるかもしれません。
でも、実は仕立てがかなり大変です。
レザークラフトをされている方なら分かると思いますが、ラウンドファスナー型のアイテムは、作るのが簡単ではありません。
・ファスナーの取り付け。
・内装の組み立て。
・外装との貼り合わせ。
・縫う順番。
・コバの処理。
・全体のバランス。
どこかひとつでも気を抜くと、きれいに仕立てることが難しくなります。
特にこのペンケースは、ペンホルダーやポケット、内装のベロアレザー、外装のレザー、ファスナーなど、複数のパーツを組み合わせて作っています。
仕立てる順番を間違えると、そもそも組み立てができなくなることもあります。
そのため、量産したくても簡単には量産できないというのが正直なところです。
まずは少量ずつ、不定期で制作していきます
今回のラウンドファスナーペンケースは、今のところ受注生産ではなく、完成したものを少量ずつ販売する形で進めようと思っています。
理由は、制作に時間がかかるから。
一つひとつ丁寧に仕立てたいので、たくさんの数を一気に作ることは難しいです。
そのため、月に数個程度、自分のタイミングで制作して販売していく予定です。
欲しいと思ってくださる方には申し訳ありませんが、常に注文できる商品というより、完成したタイミングで販売する限定的なアイテムになると思います。
ただ、その分、一つひとつ時間をかけて丁寧に制作していきます。
現在販売しているペンケースについて
現在、完成しているペンケースは2点あります。
ひとつ目は、グレージングヌメ革で制作したペンケースです。

こちらは試作品として制作したものになります。
そのため、表革はイタリアンレザーではなく、ファスナーもYKKエクセラではなく、通常のメタルファスナーを使用しています。
ただし、試作品とはいえ、ペンケースとしてはしっかり使えるように制作しています。
そのため、通常仕様より価格を抑えて販売します。
もうひとつは、イタリア・テンペスティ社のシビラリスシオ、フクシアカラーで制作したペンケースです。

こちらは、イタリアンレザーとYKKエクセラファスナーを使用した、今回の本仕様モデルになります。
素材・仕様ともに、現時点でのこだわりをしっかり詰め込んだペンケースです。
まずはこの2点をBASEに掲載しました。
ちなみに、次に制作するペンケースには、イタリア・テンペスティ社のバベルという革を使用します。

バベルは、独特の表情と深みのある色合いが魅力のイタリアンレザー。
シビラリスシオとはまた違った雰囲気のペンケースになると思います。
完成次第、またブログやSNSで紹介していきますので、気になる方はぜひチェックしてみてくださいね。
ペン好きの方に使っていただきたいペンケースです
このブログを読んでくださっている方の多くは、レザークラフトの技術や知識に興味がある方だと思います。
なので、もしかするとペンマニアの方はそれほど多くないかもしれません。
それでも、SNSで紹介する前に、まずはこのブログで最初にお知らせしたいと思い、今回の記事を書きました。
万年筆やお気に入りのペンを大切に収納したい方。
革製品が好きな方。
素材にこだわったペンケースを探している方。
そんな方に届けば嬉しいです。
今後、InstagramやTikTokなどのSNSでも少しずつ紹介していこうと思います。
それでは、今日はここまで。
また次回のブログでお会いしましょう。




