こんばんは!
アメリカンレザーカービング教室の講師のYoshikiです。
今回は、YouTubeで公開した「大人のためのレザーペンケース」の作り方について、動画内では伝えきれなかった製作のポイントや工夫を紹介していきます。

さらに、私が普段使っている工具や素材などをまとめて見られるように「楽天ROOM」を開設したこともお知らせします!
ぜひ最後まで読んで、製作のヒントや道具選びの参考にしてもらえたら嬉しいです。
楽天ROOMを始めた理由
これまでブログやYouTubeで、私が実際に使っている工具や革、刻印などを多数紹介してきました。
ただ、それぞれの記事や動画内でバラバラに紹介していたため、「結局どの道具を使ってるの?」と分かりづらい状態になっていました。
そんな時に見つけたのが楽天ROOMというサービス。
このアプリでは、私が普段使っている道具や「これはよかった!」と感じた素材などをアプリ内で一覧で確認することができます。
🔗 私の楽天ROOMはこちら →https://room.rakuten.co.jp/yoshiki_leather/items
現時点ではまだ商品の登録数は少ないですが、これから少しずつ追加していきます。
「下手に自分で選んで失敗するより、実際に使ってる人の感想を見て選びたい」という方にはきっと役立つはずですので、ぜひチェックしてみてくださいね。
今回のレザーペンケースの特徴
今回のペンケースは、型紙1枚で作れるシンプルなデザインが特徴です。これが実際のペンケースの型紙です。こちらから是非ダウンロードして作ってみて下さいね! ➡ 型紙無料ダウンロード

今回の動画では、あえて「THE・革」であるヌメ革を使用して、大人が持てるオシャレな見た目を目指して仕立てました。もちろん色んな色の革を使って作ってもオシャレですので、ぜひお好みの革で作ってみてくださいね!
しかもこのペンケース、見た目以上に収納力もあり、しっかりとした立体構造になっています。その秘密は「内縫い」と「部分漉き」という工程にあります。
難関ポイント:内縫いと部分漉き
まず、「内縫い」とは、
マチ部分の縫い代が内側にあるタイプのことを言います。縫った後に革を表にひっくり返すことで、バッグなど立体的な仕立てにすることができます。例えば、このようなバッグも内縫いにより仕立てています。

しかし、この工程にはひっくり返す際の“革の厚み”の調整が極めて重要になります。
私の経験上、革の厚みが2mm以上の厚みがあると、そのままではうまく返せず、形が崩れて不格好になってしまう恐れがあります。そこで必要なのが内縫いする部分を「部分漉き」すること。
複雑な形の部分漉きは特に難しい
今回は特に、複雑な形状の部分を漉く必要がありました。直線なら革漉き機でも対応できますが、複雑な形は手で漉くしかありません。(複雑な形状を革漉き機で漉く方法もありますが、テクニックが必要ですので今回は割愛します)
実際の作業シーンはYouTubeに載せていますが(下の動画は漉くシーンから始まります)、ここで最も重要なのは切れ味の良い革包丁を使うことです。切れ味が悪いと、漉く作業が思うように進まないどころか、ケガのリスクもあります。
フレンチエッジャー vs 革包丁
部分漉きには「フレンチエッジャー」があると便利ですが、持っている人は少ないだろうなと思って、今回はあえて手漉きで対応しました。一応、参考までにフレンチエッジャーのリンクを載せますね!
今回は、最初に溝切で漉く範囲に印を付けてから、漉いていきました。溝切により段差が付いた状態ですので、漉きやすいですよ。そしてこの漉き作業も、切れ味の良い革包丁があれば、そんなに難しい作業ではありません。
そして、しっかり部分漉きを行って、完成したペンケースがこちら。

どうでしょうか?違和感なく仕上がっていると思います(もう少し薄く漉いても良かったかな・・・?)。
革包丁の切れ味を良くする方法
答えはシンプルで、砥石でしっかり研ぐことです。私の場合は、以下の砥石を使っています。

- 1000番(一番左) → 荒研ぎ用
- 4000番(真ん中 )→ 仕上げ用
- 修正砥石(一番右) → 砥石をメンテナンスするための砥石(砥石の段差やへこみなどを修正)
ちなみに、私はこの砥石でスーベルナイフも研いでいますので、しっかりナイフを研ぐために、砥石を常に良い状態に保つための修正砥石(面直し砥石)は必須アイテムとなっています。
一応、私が使っている砥石のリンク先を載せますね!
革包丁を砥石で研ぐ頻度は、使用頻度や用途によって変わると思います。ただ、「最近ちょっと切れ味が悪くなってきたな」と感じたら、まずは以前のブログでも紹介した青棒付きフェルトを装着したグラインダーで研ぐのがおすすめです。
グラインダーで研ぐだけでも、ある程度の切れ味は回復します。それでも切れ味が戻らないなと思ったら、砥石を使ってしっかり研ぎ直すのがベストだと思います!
ちなみに、私の場合は革包丁の使用頻度は多い方だと思いますが、砥石での本格的な研ぎは月に1回程度です。
…というのも、ギリギリまでグラインダーで粘る派だからです(笑)
下手な研ぎ方の例(笑)
ちなみに、私は革包丁を研ぐのが超苦手です。現在、私が使っている革包丁の刃先はこんな感じです。

刃先が波打ち、研ぎ角がバラバラで、光の反射もムラが出ています…。
正直、自分で修正するのは無理そうなので、近いうちに刃物屋さんで研ぎ直してもらう予定です(笑)
コメントの紹介「結局ファスナーは何cmなの?」
YouTubeのコメントで、このペンケースを作る際に「ファスナーは何cm必要ですか?」という質問をいただきました。
答えはズバリ、29cmです(金具の長さです。布を入れた実際のファスナーの長さはこれより長くなります)
事前にファスナーのムシ(金具)の長さを29cmに調整しておけば、動画内で私がしているようなムシの調整をせずにスムーズに取り付けられます!これから製作を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
まとめ|道具選びや製作のヒントは楽天ROOMとブログで
今回のブログでは、YouTubeでは伝えきれなかったペンケース製作のコツや注意点を中心にお伝えしました。
そして、新しく始めた楽天ROOMでは、私が実際に使っている道具や素材をこれから随時紹介していきます。
自分で探すよりも、誰かの実体験をもとに選んだ方が間違いが少ないはず!ぜひ楽天ROOMものぞいてみてくださいね。
それでは、また次回のブログでお会いしましょう!