裏面の縫い目ってキレイに縫えてる?

裏面の縫い目ってキレイに縫えてる?
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こんにちは!

佐賀県嬉野市でアメリカンレザーカービング教室を運営しているYoshikiです。

今回のテーマはレザークラフトをしている人なら、一度は悩んだことがある「縫い目(ステッチ)」について。
レザークラフトをやっていると、表面はキレイに縫えるのに、裏面の縫い目がなんだか波打ったようにバラバラになってしまうこと、ありませんか?この問題、特に初心者さんにとっては大きな壁ですよね。でも安心してください!今回は、裏面の縫い目をキレイに仕上げるためのコツや対策を詳しく解説します。

キレイな縫い目の革製品
目次

なぜ裏面の縫い目はキレイにならないの?

表面の縫い目はしっかり揃っているのに、裏面がイマイチになる原因は菱目打ちの角度です。菱目打ちを使って穴を開ける際、真っすぐ垂直に打てれば裏面もキレイなステッチになるのですが、どうしても微妙に傾いてしまうことがあります。

縫い目が揃っていないステッチ

縫い目が揃っていないのが分かりますか?
やっぱり裏面もキレイなステッチにしたいですよね。

特に長い距離を縫うときは、何度も菱目打ちを打つ必要があるため、すべてを垂直に打つのは難しくなります。その結果、裏面の縫い目が波打ったようにバラバラになり、せっかくの作品の完成度が下がってしまうんです。
図式化したので、図解していきたいと思います。

菱目打ちの理想の打ち方

このように、菱目打ちを垂直に打ち続けることができれば、裏面の縫い目もキレイにそろいます。

裏面の縫い目がバラバラになる原因
菱目打ちを傾けて打つ
菱目打ちを傾けて打つ

何度も菱目打ちを打つと、どうしても上記の画像のように傾いてしまいます。また、厚い革になれば少しの傾きでも、裏面の穴のバラつきは大きくなってしまいます。結果、

表面と裏面の縫い目

この図のように、表(吟面)はキレイな縫い目だけど、裏(床面)は残念な縫い目になってしまいます。

では、裏面もキレイな縫い目にするには、どうすればいいのでしょうか。

菱ギリを使って穴を開ける!

裏面の縫い目をキレイにするための方法は、「菱ギリを使う」です。ちょっとハードルが高そうですよね。でもちゃんと解説しますので、大丈夫です!

菱ギリ
様々な菱ギリ

上の画像が「菱ギリ」です。菱目打ちの目が1本だけになった工具ですね。これで、一つ一つ縫い穴を空けていく、これが裏面の縫い目(ステッチ)をキレイにする方法です!
その方法は、、、

STEP
菱目打ちは縫い穴を空けるのではなく、印を付けるだけ!!

まずは菱目打ちを使って、軽く”コン”と叩いて印を付けます。このとき、穴を開けるのではなく、あくまで印を付けるだけです!ここがポイント

STEP
菱ギリで”ちょっとだけ”穴を開ける

菱ギリを使って、印を付けた場所に表面から裏面に向けて刺しますが、まずは真っすぐ刺さっているかを確認する為に、裏面に菱ギリの先端が少し見えるぐらいまで刺します。

写真を撮り忘れましたが、刺す時に菱ギリが手に刺さらないように、裏面はゴム板などを当て先端を受けるようにしましょう! ←意味わかりますか?

菱ギリを使って穴あけ

左の写真は、刺しすぎです。

菱ギリの先端が”ほんのちょっと”見えるぐらいまで出てきたら、一旦ストップ!
真っすぐ刺さっているか、確認します。

この時、真っすぐ刺さっているかの判断をするために、裏面にもしっかり溝切りなどでステッチラインを引いておきましょう!!

STEP
真っすぐ刺さっていたら奥まで刺し、縫い穴を空ける

真っすぐ刺さっていたら、上の画像のように奥までしっかり刺し、縫い穴を空けましょう。

STEP
ひたすら菱ギリで縫い穴を空ける

あとは、繰り返しです。菱ギリで縫い穴を空け続けましょう。

慣れれば効率も上がる

確かに、最初は菱ギリを使うと「時間がかかるなぁ」と感じるかもしれません。でも、慣れてくるとこの”刺す感覚”がつかめるようになり、スムーズに作業できるようになります。むしろ、作品によっては菱目打ちで何度も打ち直すよりも早くなることもあります!練習あるのみです!!

菱ギリを使うメリット

菱ギリを使うと作業効率が悪くなるんじゃない?

と思うかもしれませんが、実は慣れてくるとそれほど効率は落ちません。むしろ、以下のようなメリットがあります。

その① 裏面の縫い目が揃う 

一つずつ丁寧に穴を開けるため、裏面の縫い目が揃いやすくなります。特に革が厚くなるほど、この効果は大きくなります!

その② 完成度が上がる

表も裏もキレイな縫い目になると、作品全体の完成度がグッと上がります。プレゼントや販売する商品の場合、この仕上がりの違いは大きなポイントになります。

その⓷ 厚い革でも安定する

革が厚くなると、菱目打ちだけではどうしても裏面の縫い目がバラつきやすくなります。しかし、菱ギリを使えば厚い革でも真っすぐな穴を開けることができます!

まとめ

レザークラフトで裏面の縫い目をキレイに仕上げるためには、菱目打ちを使うだけでなく、菱ギリを活用する方法が有効です!確かに作業スピードは少し落ちるかもしれませんが、その分完成度は確実に上がります

今回は、その菱ギリの使い方の解説を行いましたが、やっぱり文字だけでは伝わりにくいと思います。近いうちにンライン講座にて、実際の作業風景を公開しようと思いますので、お楽しみに!

裏面の縫い目が気になる方や、もっとクオリティの高い作品を作りたい方は、ぜひこの方法を取り入れてみてください!

「表も裏も美しいステッチ」を目指して、楽しいレザークラフトライフを送りましょう!

それでは、良いレザークラフトライフを♪

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