こんばんは!
アメリカンレザーカービング教室の講師のYoshikiです。
まず最初にお知らせです。
現在、YouTube動画の一時公開停止、そしてブログでの型紙やカービング図案の無料配布を停止しています。
これにより、ブログへのアクセス数が驚くほど落ち込みました。 改めて、「YouTubeの拡散力の高さ」と「型紙・図案の無料配布のニーズの大きさ」を実感しています。
現在、YouTubeの運用方針や型紙・図案の配布方法について、しっかりとした仕組みづくりを行っている段階です。 楽しみにお待ちいただいている皆さまにはご不便をおかけしますが、なるべく早く再開できるよう準備を進めていますので、もう暫くお待ちください。
さて、今回のテーマもまたまた「ベベラ」についてです。 なぜベベラについて何度も取り上げるのかというと、やはりこの刻印は作品の完成度に大きく影響する重要な刻印だからです。
今回は、ベベラの「持ち方」「打ち方」、そして「種類の違い」についてお話ししていきます!
ベベラの持ち方について
みなさん、ベベラをどんな風に持っていますか?
完全に独学で始めた方だと、なんとなくの持ち方で使っている方も多いかと思います。
私の教室でも、持ち方についての簡単な指導は行っていますが、最近になって「もっと丁寧に教えるべきだな」と感じる事がありました。
それは、生徒さんがベベラを打っている様子を見たときのこと。
生徒さんは何も感じていなかったと思いますが、私が見る限り、とても打ちにくそうで、実際に打刻跡が強く残っていたんです。初心者なのでリズムよく均等に打つのは難しいのですが、よく観察してみると”刻印の持ち方“が気になりました。
左が生徒さん、右が私の持ち方です。

生徒さんは、刻印の下半分を持っているのに対し、私は刻印全体をしっかりホールドし、薬指で刻印の先端を支えています。
この違い、私はとても大事だと思っていて、
ベベラのように連続で細かく動かしながら打つ刻印は、ブレやすいんです。 刻印全体をしっかり手で固定し、先端まで支えることで、ブレずに安定した打刻ができます。
持ち方って、最初のうちは軽く見られがちなんですが、すごく大事な事だと思います。
間違ったクセがつくと後から直すのは大変ですし、上達にも差が出てきます。だからこそ、初心者のうちに正しい持ち方を覚えておくことが大切です!
今ではこの持ち方を基本として教えていますが、こういう細かい部分って、やっぱり実際に目の前で見ないと気づけないんですよね。やっぱり対面でのレッスンの価値って大きいなと、改めて思いました。
ベベラを打つ時の向き
次に、ベベラを打つときの向きについてです。
下の写真をご覧ください。

左が“誤”、右が“正”です。
正しい向き(右)は、刻印を打つ際に目視しやすい方向になっています。
誤った向き(左)は、打ちたいラインが手の影になってしまい見えにくく、結果的にズレやすくなります。
特に初心者のうちは、どの方向で持つのが正しいかも分かりにくいので、ぜひ参考にしていただければと思います。
ベベラの種類による違い
最後に、ベベラの種類による違いについてご紹介します。
私は長年、Barry King(バリーキング)のベベラを愛用していますが、クラフト社のSK刻印も持っています。
この2つを同じ図案で打ち比べてみたのがこちら。

SK刻印(写真左)は、刻印面がゆるやかで、少しふっくらとした印象に仕上がります。
一方、バリーキング(写真右)は刻印面が鋭角で、より細く繊細なラインに仕上がります。この違いにより、
- より立体感を出したいとき → SK刻印
- 線の繊細さを重視したいとき → バリーキング
というように使い分けると効果的かな、と思います。
シェリダンスタイルって、本当にラインが細かくて繊細なんですよね。だからこそ、バリーキングのようなシャープに入るベベラじゃないと、思ったような仕上がりにはならない気がします。
SK刻印も「シェリダン用」として販売されていますが、実際に打ち比べてみると、その違いは明確でした。
もちろん、どちらがいい、ということはありません。 使い方次第で作品の印象はガラッと変わるので、スタイルや図案によって使い分けるのがベストですね。
ちなみに、私は今、今”oka factory”さんのベベラを注文していて、到着を楽しみにしているところです。 到着次第、また打ち比べレビューをブログで紹介しますね!
まとめ
今回はベベラの持ち方、打ち方、種類の違いについてお話ししました。
刻印ひとつでも、持ち方・向き・種類によってカービングのしやすさ、仕上がりが大きく左右します。 だからこそ、こだわる価値があると思います。
これからも、私なりの視点で刻印やカービング技術について発信していきますので、今後の更新を楽しみにしていてください!
それではまた次回のブログで!