こんにちは!佐賀県嬉野市でアメリカンレザーカービング教室を運営しているYoshikiです。
今回のブログは、レザーカービングを完成させる最後のステップ、「フィニッシュカット」についてです。
打刻がすべて終わった後に行う飾りつけのカットで、これがあるかないかでフラワーカービングの美しさが大きく変わります!打刻だけでは表現しきれない深みや立体感を、フィニッシュカットで引き出すことができるのです。今回は、フィニッシュカットについて、初心者の方に向けてコツを紹介しようと思います!
フィニッシュカットを行う前の準備
私は、フィニッシュカットを行う際は、成功させる為にしっかりとした下準備をしています!
革に適切な水分を与える
フィニッシュカットをする前に、革に水分をしっかり含ませます。このステップを飛ばしてしまうと、滑らかなカットや深いカットが出来ず、思った通りの表現が難しくなります。革の奥深くまで水分が浸透するまで待ちましょう!
革の状態を確認
革の水分量は、下の画像のように表面が少し湿っている程度(少し冷たさを感じるくらい)が理想です!この状態でカットを始めると、滑らかで深いカットが可能です!
カットのし易さは個人の好みもあると思うので、どのくらいの水分量が良いか、ご自身で試してみることをおススメします!
ブレードをしっかり研ぐ
滑らかに深くカットする為には、ブレードの切れ味も重要です!研げてない場合は、砥石でしっかり研ぎましょう。
もしくは青棒(ルージュスティック)を使うことで切れ味が少し回復します。
下の画像の緑色の板が、青棒を刷り込んだ板です。これに、数回ブレードを通すことで切れ味が回復します。
フィニッシュカットのコツとポイント
私がフィニッシュカットを行う際に重視しているポイントをいくつか紹介したいと思います!
太いブレードを使う
フィニッシュカットで存在感を出すために、私は太いブレードを使っています。細いブレードでは表現しきれない深さと力強さを、この太いブレードで実現できます。
下の画像は、私がフィニッシュカットの際に使用しているブレードです。ブレードを撮る角度を間違えて太さが伝わりにくいですが、カットしたラインの太さ、力強さは伝わるのではないでしょうか。
大胆さを意識する
フィニッシュカットは、繊細さと大胆さのバランスが重要だと思います。カービング全体を引き締める役割があるので、思い切ったカットが必要な場面もあります。迷わず深く切り込むことで、仕上がりに力強さが生まれます。
オリジナリティを出す
ベベラやベンナー、サムプリント(ペアシェーダー)などの刻印は、打ち方はある程度決まっており、そこではオリジナリティを出しにくい部分があります。しかし、フィニッシュカットは少しでもカットの仕方を変えるだけで印象がガラッと変わり、オリジナリティを出しやすい工程です。この点でも、独自で様々なカットの仕方を考え、練習し、表現することで差別化を図れると思います!ぜひオリジナリティを出すカットを生み出してください!
フィニッシュカットの練習
フィニッシュカットの練習する際は、練習ですので失敗を恐れずに何度も何度もカットを試してみてください。まずはプロがどのようにカットしているか研究するのも必要だと思います!
下の画像は、t.kanno氏が端切れでカットの練習をされているシーンですが、たくさんのカットの仕方があることが分かると思います!カットの仕方は無限大です!
フィニッシュカットで仕上がりが変わる!
フィニッシュカットは、カットの仕方と美しさで作品の完成度がまったく異なってくる、とても重要な工程です!
最後にもう一度、フィニッシュカットのコツとポイントをまとめます。
- 革にしっかり水分を含ませる
- 太いブレードを使って存在感のあるカットを目指す
- 自分のオリジナリティを大胆に表現する
あなたもフィニッシュカットで、唯一無二の作品を作り上げてみませんか?
練習していく中で、自分のスタイルを見つける楽しさも味わえるはずです!ぜひチャレンジしてみてください。
それでは、良いレザークラフトライフを♪
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