レザーカービングにはさまざまなスタイルがありますが、その中でもアリゾナスタイルとシェリダンスタイルは、初心者からプロまで多くの人に愛されているデザインです。この記事では、これら2つのスタイルの特徴や違いを詳しく解説し、初心者から上級者へとステップアップするためのロードマップをご紹介します。
アリゾナスタイルカービングとシェリダンスタイルカービングの魅力と違い
アリゾナスタイルカービングの特徴
引用:レザーカービングの技法 タカファインレザー編
アリゾナスタイルは、ダイナミックで荒々しさを感じさせるデザインが特徴です。その大胆なパターンと力強い印象は、初心者でも比較的始めやすいと言われています。
デザインの特徴
- 太く大胆なラインで描かれるスタイル
- 荒々しさの中に独特の個性が光る
初心者におススメの理由
- 少ない刻印で始められる
- デザインがシンプルでカービングがしやすい
- 完成までの工程が比較的短い為、達成感を味わいやすい
以下は私が彫ったアリゾナスタイルカービングの作品です。
「レザーカービングの技法 タカファインレザー編」に掲載されていた図案を用いて作成したマネートレイ。比較的簡単な図案ですが、存在感がとてもあります。やはりO氏が描く図案は素晴らしいの一言です。
シェリダンスタイルカービングの特徴
引用:レザーカービングの技法 タカファインレザー編
一方、シェリダンスタイルは繊細で緻密なデザインが特徴です。サークルが次のサークルへと美しく流れるようなデザインで、優雅な印象を与えます。
デザインの特徴
- 線の正確さと美しささが求められる繊細なデザイン。
- サークルが調和を生み出し、全体が統一感を持つ。
中級者以上におすすめの理由
- 繊細なデザインであるが故に高度な技術が求められるため、練習が必要。
- 繊細なカービングは、完成度が高いアイテム作りには必須。
- 作り込むほどに完成度が上がり、達成感が高い。
以下は私が彫ったシェリダンスタイルカービングの作品です。
シェリダンスタイルカービングを全面に彫ったブリーフケースです。機能性よりも見た目のインパクトを重視して作成しました。
表面には小銭入れが付いたキーケースです。小さいアイテムながらも、カービングを施すことによって存在感のある作品に仕上げることが出来ます。
初心者から上級者へのロードマップ
ステップ1 アリゾナスタイルで基本を学ぶ
アリゾナスタイルは、カービングの基礎を学ぶのに最適なスタイルです。以下のポイントを意識して練習を始めましょう。
- 刻印の選定・購入: まずは基本刻印を購入する(基本刻印についての記事は後日、掲載予定)。
- シンプルなパターンから始める: 小さなモチーフを繰り返し練習し、カットや刻印の打ち方、力加減を覚える。
これぐらいのシンプルなカービングから開始し、何回も何回も彫りながらカービングのコツを掴みましょう
ステップ2 シェリダンスタイルに挑戦する
アリゾナスタイルで基本技術を習得したら、シェリダンスタイルに挑戦しましょう。シェリダンスタイルは繊細なラインが特徴ですので、繰り返しの練習を行い完成度を高める必要があります。
- カットの際に美しい曲線を描けるよう意識しながら練習をしましょう
- 立体感を出す為、数多ある刻印の使い方をマスターしましょう。
- シェリダンスタイルは図案の美しさが全てです。美しいカービングのパターンを覚え、自身で図案を描けるよう練習しましょう。(図案の描き方についてもブログで解説予定)
シェリダンスタイルカービングを施したコインケースです。まずはこのサイズのカービングを練習し、次第にサークルを2つ、3つと増やしていきながら、ステップアップしていきましょう。
アリゾナとシェリダン、それぞれの魅力を楽しもう
アリゾナスタイルとシェリダンスタイルは、それぞれ異なる魅力を持っています。将来的にはどちらも彫れるようになりたいですが、まずはアリゾナスタイルカービングで基本技術を学び、次にシェリダンスタイルへとステップアップするのがおすすめです。
レザーカービングは練習を重ねるほどに奥深い世界が広がります。あなたもぜひ、自分のスタイルを見つけて、カービングの楽しさを体験してみてください!
では、次回のブログでお会いしましょう♪
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