【卓上プレス機は必要?】10年使って分かったメリットと導入すべき人とは?

こんばんは!ST工房のYoshikiです。

今日は「卓上プレス機って本当に必要なの?」というテーマで、私の実体験をもとにお話ししようと思います。

私が使っているのは、ALL-2000という卓上プレス機。導入してからもう10年以上になりますが、今でも現役でバリバリ活躍してくれています。

ただ、いきなり結論から言うと

初心者には、必ずしも必要ではない

というのが私の考えです。

じゃあ、どういう人にとっては必要なのか?
そもそもプレス機ってどんなメリットがあるのか?

今回は、そんな疑問にお答えしていきます!

卓上プレス機って何のために使うの?

一番の目的は、「抜き型を使って革を型抜きすること」だと思います。

プロの世界のことはよく分かりませんが、工場や個人工房など、本格的に革で生計を立てている人たちは、ほとんど導入しているはずです。

ただ、趣味でレザークラフトを楽しんでいる人や、私のような小さな個人工房にとっては「本当に必要か?」と聞かれると、答えは人それぞれだと思います。

私がプレス機を導入した理由

実は私、以前はハンドメイドイベントに、度々に出店していたんです。

イベントでは、同じ商品を何十個、時には100個以上作ることもありました。

この量になると、手で型紙をあてて裁断していたら、本当にしんどいんですよ…。時間もかかるし、体力も削られるし、正直やってられない(笑)

そこで、「これは時給換算で損してるな」と感じて、思い切ってプレス機を導入しました。

結果、大正解でした。

私が持っている抜き型と商品を紹介します

では、ここで私が持っている抜き型を紹介しますね。何かのヒントや参考になれば幸いです。

①4つボタンコインケース

4つボタンコインケース
4つボタンコインケースの抜き型

今でも最も使っている抜き型で、イベントでもプレゼントでも大活躍。

JW-CADで自分で設計して、抜き型屋さんに作ってもらいました。10年前のものですが、まだ現役です。

②キーホルダー

様々な色のキーホルダー
名前入りキーホルダー
キーホルダーの抜き型

名前を刻印して、自分だけのオリジナルにできる定番アイテム。

イベントでは1日で50個売れたこともある人気商品です。

③ネームタグ

ネームタグ
ネームタグの抜き型

小さな端革で作れてコスパも良く、おしゃれなネームタグとして人気。

兄弟分や家族全員分をまとめ買いする方も多かったです。

④ハート型コードクリップ

ハート型コードクリップ
ハート型コードクリップの抜き型

イヤホンや充電ケーブルの収納に便利なアイテム。
Bluetoothイヤホンが主流になってきてからは売れ行きが落ちましたが、それでも根強い需要があります。

市販の抜き型を使えば、すぐに量産スタートも可能!

「抜き型って、自分で設計してオーダーしないといけないの?」

そう思っている方も多いかもしれませんが、最近は Amazon・楽天・Yahoo!ショッピング などで、あらかじめ作られた抜き型がたくさん販売されています。

たとえば‥

  • キーホルダー用の抜き型
  • 名刺入れ・小銭入れなどの定番型

など、初心者でも使いやすいデザインが揃っています。

これらを購入すれば、CADの知識がなくても、すぐに量産に取りかかることが可能

特にイベント出店やネット販売を視野に入れている人にとっては、スタートダッシュに最適です。

「量産=自作型が必須」という時代ではないので、まずは既製の抜き型から試してみるのも大いにアリだと思います!

プレス機のメリット

では、プレス機を導入することのメリットを4つ、ご紹介したいと思います。

その①革の裁断が一瞬で終わる

手切りの何倍も効率的。とにかく早い!

その②同じ形に正確に抜ける

商品のクオリティが安定するので、イベント販売やネット販売でも安心。

その③金具の取り付けも静かで楽にできる

専用の駒を買えば、ホックやカシメなどの金具類も取り付けることができます。
ホックやカシメを取り付ける時の「カンカン!」という音が無音になります。夜中の作業でも気兼ねなし!

一応、駒のリンクを👇に貼りますが、駒は金具の種類や大きさ毎に違いますので、もし購入する場合はよく確認してご購入をお願い致します。


その④体への負担が少ない

力もいらず、腱鞘炎予防にもなる。

実はこの「腱鞘炎予防」、かなり重要なポイントなんです。
私自身、レザーカービングもしているので、常に腱鞘炎と隣り合わせ。

刻印の打刻で手首を酷使することも多いため、できるだけ他の作業で手首に負担をかけないように工夫しています。

このプレス機があることで、ホックやカシメといった金具取り付けの“手打ち作業”が不要になり、腱鞘炎のリスクはかなり回避できています。

長くレザークラフトを続けたい人にとって、この“負担の少なさ”は、見逃せないメリットです。

じゃあデメリットは?

ALL-2000に限った話で言えば、デメリットは大きく2つだけだと思っています。

  • 価格が高め(本体で約10万円前後)
    初期投資としてはそれなりに覚悟がいりますが、使いこなせば十分元は取れます。
  • 大きな抜き型は使えない
    プレス面が小さいため、バッグなどの大きな型には不向きです。小物用に特化したプレス機だと考えてください。

この2点を除けば、導入するメリットは本当に大きいです。

裁断の効率化、金具の取り付けの静音化、体への負担軽減など、実際に使ってみると「もっと早く導入すればよかった!」と感じるはずです。


どんな人におススメ?

私の考えでは、以下のような人には導入を検討してもいいと思います。

  • イベントやネット販売で同じ商品を量産したい人
  • 副業や本業でレザークラフトを収益化したい人
  • 作業効率を重視したい人
  • 静かな環境で作業したい人(家族や近所に配慮したい人)

逆に、以下のような人には不要だと思います。

  • 趣味として1点物を作って楽しみたい人
  • まだ始めたばかりで、道具を揃えている途中の人
  • 革を切るのも「手仕事」として楽しみたい人

まとめ:プレス機は“本気でやる人”向けのアイテム

結論として、卓上プレス機は

「趣味を超えたい人」

向けの道具です。私は導入して本当に良かったと思っていますし、今でも活躍してくれています。

ただし、すべての人に必要なわけではありません。自分が今、どのステージにいるのかを考えてから導入を検討してみてくださいね!

今後も、レザークラフトに役立つ工具レビューや製作のコツ、レザークラフト・カービングの技術などをどんどん発信していきますので、ぜひ今後のブログもチェックしていただけると嬉しいです!

それでは、また次回の更新でお会いしましょう

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